CEOご挨拶

       2021年は私どもファーストテクノロジー (First Technology China Limited) にとって、かつて経験したことのないチャレンジの1年でした。それは、コロナによる大きな制約を克服してきた1年と言うだけではなく、ファーストテクノロジーがより機動的経営を目指すべく、親会社であった双日株式会社を離れ、我々マネージメントチームによるＭＢＯの実施に向けた諸作業を進めた１年でもありました。幸い双日様からもMBOのアイデアにはご理解を頂き、2022年1月21日を以ってMBOは無事完了に至りました。双日様には本過程で多大なるご支援を承りましたこと、この場をお借りして深く感謝を申し上げます。
       MBOを経てファーストテクノロジーは新たに生まれ変わりましたが、今まで誠意と透明性を以って培われてきた素晴らしい伝統と文化は、今後も変わることなく責任を持って継承して参ります。
       新生ファーストテクノロジーとして迎えることになった2022年ですが、私たちが変わらず、最も念頭に置くべきことは、大切なお客様のサポートであり、かつビジネスパートナー様とより緊密に連携してマーケットシェアを伸ばし、ビジネスを広げていくことでございます。その為には、私たちが取り扱う製品構成を更に充実させ、サービスの付加価値を高めていく必要が有ると考えます。それはデジタルソリューション、プロセスオートメーション、統合化、トータルソリューション面を中心に据え、これらをご提供することにより実現可能だと考えます。
       ファーストテクノロジーのファイナンシャルパフォーマンスは常に力強いものであり続けています。売上は、SMT設備と半導体設備の2部門トータルで、2017年にUSD 154ミリオンを達成した後も、毎年順調に10％程度の堅調な伸びを更新し続けた結果、お陰様で2021年はUSD 242ミリオンを達成することが出来ました。
       世界はまだコロナの苦境から完全に脱したわけではございませんが、私たちはビジネス拡大のたゆまぬ努力とコスト削減にも取り組み、2021年は純利益においても2010年以来最高の記録樹立を可能にしました。
       今日、ファーストテクノロジーでは約200名の社員が共に働いておりますが、うち15-20年勤続のエグゼクティヴメンバーも多く、さらに次の世代でも10年以上勤続のスタッフが82名と言う社員定着率のとても高い会社です。また、出来る限りお客様の近くからサポートをご提供したいと言う思いから、その拠点は中国23か所にまで増えました。こういったことは、一夜にして築けるものではございません。
       私たちは市場サイクルを見据え、人材の確保に注力します。私たちは、唯一無二であり、持続可能な集団です。なぜなら、お客様がそこに存在し、戦略的ロケーションを布き、強力な営業チームと経験豊富な技術チームを持ち、そして、半導体及び表面実装関連装置の世界トップブランドとの信頼関係が有る、これらを全て兼ね添えているのがファーストテクノロジーだからです。
       私たちにとって達成感とは、ファーストテクノロジーの仕事がお客様とビジネスパートナー様にご評価頂いた、と感じることが出来たその瞬間に他なりません。お客様とビジネスパートナー様から頂いた信頼こそが我々の誇りであり、皆様と共に輝ける未来を見続けていきたいと思います。
       近い将来、皆様にお会いできることを心より楽しみにしております。